墓守の仕事というのはとても単調な毎日の積み重ねである



死者のために、封印されし一族の為に
狼の手から守る為
安息の眠りを守る為


私の一族は代々墓守で
霧深い森の地下に眠る一族の棺を守っている
一族の守人は森周辺を取り囲むように霧の中に潜み
他種族、主に狼達の侵入を赦さない

森の中心には塔が建っており
その地下に一族の棺が納めてある

先代の塔守役が眠りにつく時
一族から一番若い者が選ばれる
選ばれた者はサキュバスを使役し
たった一人で霧深い森の奥にある墓守塔に住み
眠りし者達を守り続けなければいけない


朝に鐘一つ
昼に鐘二つ
夜に鐘を三つ鳴らし
安息な眠りの為に鎮魂歌を
眠りし者寝顔を確かめ床につく

毎日はこれの繰り返し
とても単調な毎日
自身が柩に眠るまで
一生を彼等に捧げるのだ



私が墓守役を遣ったのは僅か五つの時だった
家族などと言う物と過ごした記憶も殆ど無く
父も母の顔さえ今ではもう思い出せない


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