塔守の任に着いての数ヶ月は長である守人と共に暮らし
塔守に必要なことを全て教わる。

鐘を鳴らし方
眠りし者達の柩の手入れの仕方

収められている全ての柩の埃を払い、眠りし者の身形を正し
すべて一つ一つ抜かりの無い様に

それから眠る者達へ捧げる鎮魂歌
一つ一つを小さな頭に収めてゆく

此から棺に入るまでの毎日の為に



守人の者は月に二度
満月と晦日の時のみ森へとはいることを許され
塔守の身の回りの世話などをこなす


守人は一族の長の者が担い
更に一族の中から五人その下に着く

五人は一人一人森の外にある塔で一族の者達を共に
森を囲む塔から周囲を見張る
他の者が森に入らぬよう
一族を守るため…
 

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